木と樹脂を使い独自の世界観で世にひとつしかない作品を制作されているm.a. woodさん。さまざまな景色をその作品の中で表現しています。しかし、その形を削り出すことはできるのですが、品質を揃え、数をこなすところに難しさを感じられていました。そして今回CNC木工旋盤を導入し、大幅な生産性向上を実現されました。

年間600個の壁
m.a. woodさんの作品は、木材とレジンを組み合わせ、たまご型に削り出されます。ひとつひとつ同じものはありません。木材の選別とレジンの色の組み合わせ、そして内部の模様づくりこそが作家としてその世界観を表現する最も重要な工程になります。そういう意味では、たまご型に削り出す工程は重要ではあるけれども、可能であれば短時間で済ませたい作業です。
「一つ一つ削る時間を短縮したい。品質にブレのない作品を作りたい。年間600個、一つ一つ手加工で削り出さねばならないことが大変で、、、。」
そう話すm.a. woodさんは、SNSで見かけたCNC木工旋盤に興味を抱き、すぐにツバキラボに連絡してきてくださいました。そして、ツバキラボの工房で実機を見て、発注を即決します。
CNC木工旋盤の納品
発注から4か月経った4月末。m.a. woodさんの工房にCNC木工旋盤 TT525 テールストックオプションが納品されました。今回m.a. woodさんがテールストックオプションを選択されたのは、将来的な作品レパートリーの拡充を見越してでした。
納品にあたりトラックの進入や機械の納品経路を事前に確認させていただきました。工房の入り口がやや狭かったため、運び入れる際は難儀しましたが無事予定場所に設置完了。テールストックオプションは標準モデルに比べ50cm長くなります。

そのまま試運転と操作方法のレクチャーをさせて頂きました。

試運転を兼ねて木材と樹脂それぞれで切削テストをしました。我々としても樹脂の切削は初めてでしたが、その場でまずまずのクオリティで仕上げることができました。Gコードのプログラム次第では、よりスピードを上げ、よりきれいに切削できるだろう、と感じられるレベルでした。
英語の表記に不安はあったが、操作は簡単
機械の操作については、コントロールパネルが英語であることに最初は不安を持っていたとのこと。しかし、操作自体は簡単で、すぐに覚えることができたようです。納品時に、一連の加工の流れをデータ作成から機械操作までレクチャーさせていただきました。そこで大枠を理解し、その後操作を繰り返していけば難しさは感じないようです。
さらに実際の取り回しも、材料をチャックでつかみ、加工スタートまで慣れれば数秒で終わり、今となっては全くストレスがない、とおっしゃっています。

10倍のスピードで、しかもクオリティもブレがない

「加工時間を大幅に減らし、何個削っても精度高く、ブレがない。CNC木工旋盤を導入した一番の目的が叶い満足です。」と話すm.a. woodさん。
聞くと木工旋盤でひとつひとつ削っていた時に比べ一つ削り出す時間は10分の1だそうです。年間600個、月に50個。1日に1個~2個だった生産量が、大幅に増えそうです。10倍になった生産スピードだけがメリットではなく、そのひとつひとつが同じクオリティで削り出せることにCNC木工旋盤の利点があります。
思い通りの形状で量産が可能になり感動
見学して即決されたm.a. woodさん。よっぽど切削加工で苦労されていたんだと思います。そしていざ導入し、実際に機械が稼働するとその苦労が一気に取り除かれます。スピードも精度も上がり、作家として専念したい作業により時間を使うことができるようになったわけです。
「思い通りの形状のものが量産でき感動しております。」
そんなお言葉をいただけて私たちもそのお手伝いができたことに大変うれしさを感じています。
m.a. wood ウェブサイト



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