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VICMARC VM100用 ステップジョー

¥9,680 税込

オーストラリアの巨匠リチャード・ラファンが、自らの制作現場での必要から設計したステップジョー。

「ほぞの径がひとつずつ違う」「そのたびにチャックを開閉し直すのが面倒」「ジョーを付け替えるのに時間を取られる」――さまざまなサイズのボウルをまとめて荒挽きする方なら、誰もが感じてきた煩わしさを解消します。3段のステップ形状が、ほぞ径42.5mmから123.7mmまでを切れ目なくカバー。各段の可動域が意図的に重なり合っているため、どの寸法で挽いても必ずどこかの段が受け止めます。ジョー交換もチャックの大幅な調整も不要で、作業のテンポが途切れません。

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異なるサイズのボウルを挽く。そんなとき、ほぞの径は1つずつ違います。生木であれば動きますし、挽いたほぞが全て同じ寸法になることもありません。

そのたびにチャックを開閉して調整する。あるいはジョーを交換する。この手間が、量をこなす作業では地味に効いてきます。

Vicmarc「ステップジョー」は、この問題への答えです。3段のステップ形状により、ジョーを交換することなく、直径42.5mmから123.7mmまでを切れ目なくカバーします。

設計したのは、オーストラリアを代表するウッドターナーであり著述家でもある Richard Raffan(リチャード・ラファン)氏です。

特徴

1. Richard Raffan によるデザイン

Richard Raffan の名前は、世界の木工旋盤界で知らない人がいないと言っていい存在です。長年にわたりプロとして作品を作り続ける一方、数々の旋盤技術の教本を執筆し、それらは各国で標準的な教科書として読み継がれてきました。

このステップジョーは、その Raffan 氏が自らの制作現場での必要性から設計したものです。実際に数をこなすターナーが「これが欲しい」と考えた形である——これがこのジョーの価値を物語っています。

2. 42.5mm〜123.7mm を、切れ目なく

クランプ(ほぞを掴む)モードでは3つの段が使えます。それぞれの可動域は次のとおりです。

モード 可動域(直径)
クランプ
(ほぞを掴む)
第1段 42.5 〜 84.5mm
第2段 67.6 〜 109.6mm
第3段 81.5 〜 123.7mm
エキスパンション
(リセスに拡張)
96 〜 138mm

注目していただきたいのは、3段の可動域が意図的に重なっていることです。第1段の上限84.5mmに対して第2段は67.6mmから始まり、第2段の上限109.6mmに対して第3段は81.5mmから始まる。

この重複により、42.5mmから123.7mmまでの間に「どの段でも掴めない径」が一切生まれません。ほぞをいくつで挽いても、必ずどこかの段が受け止めます。ステップジョーが単なる多段階あるジョーではなく、設計された道具である理由がここにあります。

なお各段の可動域はいずれも42mm。加工の一貫性がそのまま数字に表れています。

3. ジョーの開閉を最小限に。だから保持力が落ちない

スクロールチャックのジョーは、4枚が完全な真円を描く位置で最も強く噛みます。そこから大きく開いたり閉じたりするほど、接触は円から4点へと近づき、保持力は落ち、跡も残りやすくなります。

ステップジョーなら、目標のほぞ径に近い段を選ぶことで、その段が真円に近い状態で噛める。チャックを大きく動かさずに済むぶん、どの径でも良好な接触が得られます。段の重複は、この「最適な段を選べる」という点でも効いてきます。

4. 複数のボウルを連続して荒挽きする作業に

Vicmarc がこのジョーの用途として第一に挙げているのが、まさにこれです。さまざまなサイズのボウルを何個もまとめて荒挽きするとき、1つ1つのほぞ径のばらつきを、ジョー交換もチャックの大幅な調整もなしに吸収できます。

生木をまとめて荒挽きして乾燥させ、後日仕上げる——という進め方をされている方にとっては、作業のリズムが変わる道具です。

5. 小物・箱物にも

第1段は42.5mmから対応するため、小径のほぞを扱う箱物の制作にも向いています。蓋と身で径が違う、試作のたびに寸法が変わる——といった場面で、その都度ジョーを替える必要がありません。

6. 一体削り出しからの4分割、マッチドセット出荷

Vicmarc のジョーは、一体の状態で削り出したうえで4つに切り分け、1〜4の連番を刻印して出荷されます。組み合わせが固定されたマッチドセットであるため、組み付けたときに真円が出る。多段構造のステップジョーでは、この加工精度がすべての段に効いてきます。

こんな方に

  • ボウルをまとめて荒挽きする方
  • ほぞ径をその都度きっちり揃えるより、作業のテンポを優先したい方
  • 箱物など、径の異なる小物を数多く手がける方
  • ジョーの付け替え作業を減らしたい方

ご使用にあたって

  1. 段の可動域の中央付近を狙ってください。 各段とも真円に近い位置で最も強く噛みます。上限・下限ぎりぎりではなく、余裕のある段を選ぶのが確実です
  2. ダブテール角にご注意ください。 ステップジョーのダブテール角は、標準ジョーやダブテールジョーとは異なります。既存のほぞ形状をそのまま流用せず、このジョー用に角度を合わせてください
  3. ジョーは奥まで確実に。 取り付け時はスライド溝の奥まで正しく座らせ、ボルトを規定通り締め込んでください

Vicmarc について

オーストラリア・クイーンズランドを拠点に、1984年から木工旋盤とアクセサリーを製造してきた家族経営のメーカー。素材の選定から最新のCNC加工機による高精度加工まで一貫して自社で行い、世界中のプロターナーに支持されています。

Richard Raffan 氏をはじめとする第一線のターナーたちが設計に関わり、その声が製品として形になってきたことも、Vicmarc というブランドの厚みを支えています。

ツバキラボ代表の和田は、オーストラリア・ブリスベンにある Vicmarc の工場を実際に訪問しました。そこで見たのは、古き良き機械と最新鋭の機械の両方を使いこなしながら、常により良いものづくりを目指す会社の姿でした。

クラフトマンシップを受け継ぐVicmarcのものづくりについてはこちらの記事をぜひご覧ください。

製品仕様

  • 品番:V00658
  • 対応チャック:Vicmarc VM90 / VM100
  • クランプ(ほぞ保持):42.5〜84.5mm / 67.6〜109.6mm / 81.5〜123.7mm の3段
  • エキスパンション(リセス保持):96〜138mm
  • 各段の可動域:42mm
  • 構成:ジョー4枚1組(連番刻印付きマッチドセット)、取付ボルト付属
  • 設計:Richard Raffan
  • 製造:オーストラリア

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